過去の苦労話 第11回:バイナリCGIの咆哮。サイボウズを「魔改造」してイントラの王へ
2000年代初頭、グループウェアの群雄割拠時代。私が選んだのは「サイボウズ Office」でした。
今でこそ「クラウドでポチッ」ですが、当時はそんな便利なものはありません。
サーバーを自前で用意し、バイナリなCGIをディレクトリに放り込んで、パーミッション設定に四苦八苦しながらインストールする……あの独特の「設営感」こそが、当時のシステム屋の醍醐味でした。周りの古いシステム屋たちは、「ブラウザでおもちゃみたいな画面を動かして何になる」と冷ややかな目。しかし、私は確信していました。
「サーバーにCGIさえ置けば、現場はブラウザひとつで済む。これこそが、あの『専用端末不足』をぶち壊す鍵だ」実際、導入してみればその差は歴然でした。
ただ、標準のアドレス帳機能などは、データの更新がとにかく面倒。「情報の鮮度」を保てない二重管理なんて、システム屋のプライドが許しません。
「……やってらんないよね!」
そこで私は、サイボウズを単なるソフトとしてではなく、自作システムの「入口(ポータル)」として魔改造しました。
得意先・仕入れ先検索: 標準機能を見切り、基幹システムの最新マスタを参照するRuby-CGIを爆速で構築。
ショートカットの配置: サイボウズのメニューの端っこに、その自作検索画面や日報システムへのリンクを「ペタっ」と貼る。
こうして、社員がサイボウズを開けば、そこから会社のあらゆる「生きたデータ」へアクセスできる最強のイントラネットが完成しました。これには、仕組みをよく分かっていない社長も大喜び。
「うちのサイボウズは、こんなことまでできるんだぞ!」
と、他社へ宣伝しに行く始末。……いや、社長、それ「サイボウズの標準機能」じゃなくて、全部私の「自作CGI」とのつぎはぎなんですけどね(笑)。でも、それでいいんです。
「10年、20年先も腐らないアーキテクチャ」を見抜き、足りないものは自作して繋ぐ。あの時、バイナリCGIのサイボウズを選び、自力で拡張した自分を、今でも「えっへん」と褒めてやりたい気分です。
(つづく)

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