過去の苦労話 第6回:データおねだり行脚と、一人きりの「地獄の祭典」

1999年、新システム構築の号砲とともに始まったのは、優雅なプログラミングではなく、仕入れ先各社への「データ提供のお願い」という名の泥臭い交渉でした。
当時の仕入れ先の反応は、まさに千差万別。「VAN(付加価値通信網)で注文もらえるの?」と前のめりな会社。


「データって何? Excel? CSV? これでオーケー?」と探りを入れてくる担当者。

「いや、うちは無理だから。紙でやってよ」と門前払いの老舗。私は、彼らに説いて回りました。「まずは商品データの整備から。それができたら注文データの疎通確認をして、ゆくゆくはVANでスマートに発注する予定なんです。
だから、まずは商品データをくださいな」まずは協力的なところからマスタ化を進めますが、相手はファンシーグッズやサイクル系のメーカー。
毎年カタログは改定されるし、シリーズごとの新商品は随時発表。期中の新商品追加なんて日常茶飯事です。
そして、それら全てのデータ処理をこなすのは、私一人。

 はい、「地獄の日々」の幕開けです。お祭り騒ぎ(初期登録)が少し落ち着くと、今度はデータをもらえていない未回答社への個別攻撃が始まります。
 システム屋のはずが、気づけば営業のような前振りを口にしていました。
「〇〇さん、いつもお世話になってます。御社の仕入れ額、最近伸びてますねぇ(ニッコリ)」そんな愛想笑いの裏で、心の中ではこう叫んでいました。
「ええい、こっちはFAX注文だって、あんたんとこの品番がバッチリ印字された用紙で飛ばしてやるんだぞ。入力の手間が省けるんだから、泣いて喜べ!」こうして、一歩引いたシステム屋の枠を超え、足で稼ぐ「商品データ集め」の旅は続いていくのでした。

(つづく)


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