過去の苦労話 第3回:縞々模様(JAN)と「16桁の余白」〜コードの『縁切り』

 

設計が、20年後の会社合併を救った話〜

当時の現場にとって、バーコード(JANコード)なんて、ただの「謎の縞々模様」に過ぎませんでした。

しかし、私は確信していました。**「いつか、メーカーが付けたコードこそが、世界共通の言語になる」**と。そこで私は、商品マスタに「3つの役割」を持たせる設計を強行しました。1. 「管理コード」と「入力コード」の絶縁システム屋は1つの商品に1つの「完璧なコード」を振りたがります。しかし、私はあえてこれらを切り離しました。管理コード: システム内部でデータを紐付けるための、絶対に変わらない「背骨」。

入力コード: 現場がその時、一番叩きやすい「入り口」。2. 「メーカー品番」という世界共通の身分証自社専用の採番に頼らず、「メーカーコード+メーカー品番」のペアをユニークキー(重複なし)として死守しました。さらに、当時は不要だと言われたJANコード用に、あえて「16桁(現在の14桁をカバーする余裕)」の空き枠を作っておいたのです。3. 20年後の伏線回収:グループ加盟の激震その設計が「神」となったのは、会社が大きなグループに加盟した時でした。
突然降ってきた、膨大な「カタログ専用商品コード」。普通のシステムなら: 全データのコード体系を書き換える、数千万クラスの大改修案件です。

私の設計なら: 「あ、新しいコードを『入力コード』の列に流し込むだけでOKです」……以上。関連マスタを「管理コード(内部)」で繋ぎ、現場の入り口である「入力コード」を独立させていたからこそ、現場のオペレーションを1秒も止めずに、新しいコード体系への移行を完了させたのです。結び:設計者の仕事は「余白」を作ること今でも、商品メンテ画面では「入力コード」でも「メーカー品番」でも、どちらからでも一瞬で商品を呼び出せるようにしています。
システム屋は「正しさ」を求める。でも、現場が求めているのは「今、手元にある番号を叩けば、その商品が出る」こと。

「20年後の変化を許容する余白」を設計に込める

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